文化や芸術がリードする(551)


1、ビジョン以外はすべてアウトソースできる

  前回の文章550では、共通の関心事から話を初めることと、お役に立てれば、お気軽に連絡ください、というメッセージを入れること、を伝えました。そして相手に、もう一歩の努力を求めること、正しい積極思考を持つこと、シンプルな表現を使い、そして言葉を繰り返す大切さと、信頼感を伝える、ことを伝えました。そして誰に伝えようとしているか、をいつも念頭に置くことを述べたで。

伝えようとする人は、未来へのビジョンを持とうとする人である。

その人が、時代をリードしていく。ドラッカーも、ビジョン以外のすべてはアウトソースできる、と語っている。全くその通りである。

この未来へのビジョンを持つことができれば、誰でも経営者になることができるのである。だから、この未来へのビジョンを持つことのほうが、マーケティングや会計の知識やリーダーシップよりも、優先する。従って、会計会社でも、マーケティング会社でも、ネット企業からでも、新しい未来を切り開いていくものでないことがわかる。

21世紀は、マスよりもビジョンを持った個人の力が、新しい価値を生み出す時代である。現在は、大量生産や規格品の製造から大転換しようとしている時代である。日本でしかできない役割を果たそうと考える時、ビジョンは生まれてくる。自分でしかできない役割を果たそうとする時に、人はビジョンを持つことができるようになる。そしてその時、新しい経営者は生まれてくる。

アメリカ的な資本主義と補完的な資本主義を日本が作れるか、が問われている。

問われているのは、21世紀のテーマは、新興国が激しく追いかけてくる物の時代から文化芸術にシフトしていく時代を、自分のチャンスにできるかである。

 新しい文明は、西から東に向かって日本に運ばれた。逆に今度は日本から西に、可能性をもたらすもの何か、が問われている。

危機からチャンスが生まれてくる。しかし衰退から新しい成長の動きは、石炭から石油の時代にそして大量生産の時代から変わろうとしている中で、全く新しいビジョンを持った者だけに、チャンスは訪れる。歴史や文化に個人がつながる時に、新しいチャンスが生まれる。社会や経済の飛躍は、その繁栄の基礎を築いた江戸時代に隠されている。

一方現在の政府は、ヨーロッパ型の福祉社会をモデルにしているようだ。しかし自分の過去を忘れて西欧を模倣する中で、飛躍する可能性は生まれてこない。政治家や学者には、この新しいビジョンがどこから生まれてくるのかが分かっていない。

中国、ブラジル、インドネシアなどの発展途上国は、大量生産の工業社会にすぐに追いついてこようとしている。モデルはヨーロッパではないのである。江戸時代の文化や歴史を継承する中から、飛躍の可能性が生まれてくる。

成功体験が長ければ、既存の枠から抜け出せないでいる。Out of the box の発想は、大企業組織や既存の政党や学者からは、生まれてこない。新しい飛躍は、歴史、文化、芸術の中のよきものの継承から、生まれる。

2、京都の伝統的システム

 トラッドジャパンという英語の番組をいつも見ている。そこから、新しいビジョンが生まれてくる。日本文化を紹介するこの番組から、文化と芸術のビジョンが生まれてくる。京都の伝統的なシステムである家元制度は、少々の政治経済社会の変化では揺るがない。

「閉鎖性の中に豊かな開放性を宿している。京都のシステムは、独自の文化伝統に深く結び付いている。伝統の文化は、家元制度によるところが大きい。そのパワーは伝統と革新を併せ持つ京都の風土に根ざしている。もはや世界の規格品の追求では通用しない。

 江戸時代の文化、精神、社会システムがあるから現在の日本がある。それは、和の精神、クオリティの高さ、美意識やきめ細かさや、丁寧な暮らし、である。

 天然資源や労働者や工場といった規模や力が問われた産業資本主義時代から個人の資質が競争を左右する時代に移行したという認識である。特定の個人が有する知であり、発想である。

 21世紀の産業モデルは、量では測れない豊かさの指標を示すことになるだろう。

平和、安心、安全、そしてその精神性。それが、日本が世界に発信できる、誇るべき財産である。量や規模では測れない価値としての茶の湯や俳句の世界は、はっとした心動かす感動である。ピーター・ドラッカーは{ビジョン以外はすべてアウトソースできる}とさえ述べている。文化、伝統も含めた東洋的な思想と西欧的な思想の掛け算を引き起こせるのは、日本をおいてほかにない。」 「 」は、出井伸之著「日本大転換」から抜粋

3、俳句と祝箸

祝箸の翻訳が、日本のよき習慣や文化や芸術の事例として、21世紀をリードするビジネスのテーマになる。

祝箸のようなローカルな京都の文化がグローバルになる。歴史から飛躍するビジネスのチャンスが生まれる。

俳句、折り紙、へ儀入りの箸紙などを英語で読むと、そこには美しいしきたりに生きていた日本人のしきたりや美意識が浮かびあがってくる。NHK「英語ものしり倶楽部」の講師のリサ,ボォートさんはアメリカ人で、俳句を楽しむ人でもある。美しいしきたりや美意識の世界は、実はローカルであって、同時にグローバルなものとして、外国人をひきつける。

美しい習慣や美を発見する先見力が、国内および外国へのビジネスになる時代である。

新しいチャンスへの飛躍は、アジアの発展と手を携えるときに、日本の質的な飛躍として見えてくる。文化や芸術をこれからの主力産業にすることができる。

文化や芸術が次の時代をリードしていき、日本の産業の主役になることの発見が、ビジネスの先見力になるのである。

祝箸は、古い日本のしきたりの中で、家族や客を大切にする習慣である。多くの日本人はすっかり忘れていて、外国人に古いしきたりを紹介したほうが、ビジネスとして飛躍する可能性が生まれてくる。

お役に立てばと思いますので、ご意見、質問や問い合わせについて、お気軽には連絡ください、

 祝い箸のサイト参考;http://www.bs-aqua.co.jp/waribashi/kyou_iwaibashi01/index.html

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