信頼か、それともコンビニエンス(552)


Ⅰ、高級店や専門店、それともコンビニエンス

すでに起こっているコンビニエンスの強さであるが、商圏内の飲食店や喫茶店では、誰が本当の競合企業であるかが見えていない。マクドナルドはコンビニエンスで圧倒的な強みを発揮している。中途半端なコンビニエンスとしての飲食店や喫茶店には、消費者が行こうとしない。

信頼は、何か高級な店の全体についての経験である。一方コンビニエンスは、いかに簡単にものを手に入れることである。消費者は時間がない時は、簡単に信頼のイメージである高級なレストランに行くことから、コンビニエンスのイメージであるマクドナルドに変えてしまう。

その理由は、技術の効果である。強い店は、素早く信頼のイメージもコンビニエンス性のイメージも、素早く改良していく。技術とイノベーションが、商品もサービスもより信頼の商品やサービスにしてしまう。これは高級な店もコンビニエンスも、同じである。

従って、ある程度の信頼、またはある程度のコンビニエンス性の商品やサービスには、人は無関心になっていく。 技術の効果が、信頼とコンビニエンスの特徴を次々に拡大し続けていくので、それらの競合企業に、誰にのみ込まれているのかが見えていない。

2、信頼は、体験+オーラ+アイデンテティの合計

信頼とは、愛されるものすべてである。デザイナー衣料、ファーストクラスの座席、プラダのバッグなどで、すべて好まれる信頼の高級なイメージをつくっている。が、めったに必要とされるものでない。

信頼のイメージづくりは、有力なマーケティング手法であるが、移り替わりやすい。

信頼はコストよりも経験であって、多くの場合ハイクオリティ、高い信頼感、触れることができて、見ることができる消費者の体験である。

体験は、ハイクオリティ、触れることができて、見ることができる体験である。それは、

体験+オーラ+アイデンテティの合計の計算から、信頼は成り立っている。

だから高い信頼のイメージを得るためには、

1)消費者の事例の報告

2)感性のビジュアル効果やハイイメージが店舗や画面から得られる。

3)ビジネスの原点がなにであるかについてのアイデンテティの説明

などが必要である。

しかも信頼とコンビニエンス性は、状況によって刻々と変わっていくものである。

急いでいる時は、隣に高級レストランがあっても、人はコンビニエンスとしてマクドナルドを選ぶ。

一方コンビニエンスのイメージは、美しい経験を作らない。

オーラも、アイデンティもつくらない。

コンビニエンスが作りあげるのは、消費者の習慣である。

高い信頼のイメージも、高いコンビニエンス性のイメージも、大きなビジネスになる。

しかも高いコンビニエンス性の分野は、たいてい大企業が独占している。

信頼に関して、あるレストランがもはやホットでなくなれば、その信頼は消えていく。

それには、技術の効果が大きく働いていく。

信頼およびコンビニエンスのブランドの勝利は、それらの競争相手をいかに打ち負かすことができるか、にかかっている。

私は孫子の兵法について以前書いたように、

競争相手を知って、そして勝てない競争をしないことである。そして行動してよい時は、我々には限られた時間しかない。

信頼は高級店化のイメージで、高いアイデンティを持っていることが不可欠である。

3、最善になるカテゴリーを作り上げる

信頼とコンビニエンスのどちらも最初から追求した企業は、資源と時間を無駄に使ってしまう。成功するビジネスは、愛されるか、すなわち信頼を得るか、それとも必要とされるか、すなわちコンビニエンス性になるかのどちらかを、追及していく。

異なる客は、異なる信頼とコンビニエンスを作り上げる。40歳以上は新聞を購読するが、40歳以下はネットでニュースを見るように、アメリカも日本も年齢によって行動パターンが異なる場合がある。

小さな商品やサービスから初めて、

技術進歩と競争相手に合わせていくのが、信頼とコンビニエンス性の追求である。

数年もかかる商品やサービスの評判である信頼を作り上げることは、ギャンブルになる。しかも、技術進歩がどう進むかを予測することは、難しい。

さらに、あなたがある店舗で最もコンビニエンス的で、技術が進歩しているものでなければ、誰かが投資してそのコンビニエンス性を取って代わるだろう。

存在するカテゴリーで最善であることができるか?を調べることである。

それが可能でないならば、

最善になることができる新しいカテゴリーの分野を発見しようとすることである。

例えば、信頼の方程式に従って、町で最善の不動産屋になる、最善の技術と注意が必要な整形外科医になるように、様々なカテゴリーがある。

信頼が高ければもっと需要があるから、コンビニエンスになる必要がない。

私は日本文化を外国人に販売することが成長分野であることを前回書いたように、

新しい成長するカテゴリーを発見できる人にのみ、成長は見えてくる。

新しい成長分野を発見できるか、とは、ほかの人には予測不可能に思えるイノベーションにビジネスの成長は、支えられている。

結局、ホームページなどにあまり経営資源を振り向けるよりも、企業自体のイノベーションに成長はかかっている。

だから、信頼か、そえともコンビニエンスの中に、成長分野をいかにカテゴリーとして発見できるか、に成功はかかっている。

現実はある程度の信頼とある程度のコンビニエンスの店がいかに多いのか。そのような店舗は、信頼かコンビニエンスをリードする企業にのみこまれていく。

参考資料;From the book: TRADE-OFF:Why Some Things Catch On and Other’s Don’t by Kevin Maney. Copyright © 2009 by Kevin Maney.

Leave a Reply