出光佐三(価値ある仕事と礼節)670


Ⅰ、企業のブランの価値

BSアクアの小島博社長から、以下の日本式経営についての連絡を受け取りました。

「■会社と従業員の関係など

昭和50年代前半ごろまでが多くの中小企業で日本式経営が主流

だった気がします。

それ以降、「効率」という視点で経営者が事業を経営される

会社が増えたきっかけがチェーンストアの台頭のような気がします。

*家族とかんがえていた正社員だけでの経営から、派遣社員、パート

タイマー、アルバイト、期間労働者等の非正規社員の増加が増えた

■会社と仕入先との関係

*系列がなくなりつつあり、効率のみを求めています。

■株主重視の経営となり短期の利益を重視する経営が増えた点。

ネットと交通インフラの発達により情報と距離の制限がなくなったといっても過言ではないように商品の購入や情報入手が容易になっています。

だから、これからは企業規模の大きい会社が必ず勝つ時代ではないのです。

私は、この会社から商品を購入したい。と思える社風。

経営者の考えに賛同して商品やサービスを選ぶ時代になると私は考えています。

商品にもブランド価値があるように会社にもブランド価値の有無があると考えています。」以上が趣旨です。

そこには、

日本式経営が主流だった経営から非正規社員の増加が増えた経営に、

短期の利益を重視する経営が増えたこと、

商品と情報の入手が容易になったこと、

これからは企業規模の大きい会社が必ず勝つ時代ではないこと、そして会社にもブランド価値の有無があることが指摘されている。

 

1、     出光佐三の企業哲学

 

このような経営特徴の時代が現代の経営なのである。その時に経営理念について思すのは、出光興産の創業者である出光佐三の企業哲学です。

以下の「」は、創業者の言葉からの引用です。

1)人は資本

「最小の労力をもって最大の効果をおさめるということは、イージーゴーイングな道であって、人の鍛錬にならない。だから私の会社では、なるだけ苦労を重ねさせて、難関を突破させるのです。
そうすると、いかなる難関がでてきても、次から次へと突破できる人になります。」

2)精神的定款をわすれるな

 

みずから顧みて尊い人になれ」ということをいっている。
人間そのものが尊いのであって、人から物をもらうことではない。人から尊敬されるのではなくて、自分が自分を尊敬する。

その尊い人がお互いに仲よく力を合わせて、その合わせた力をお互いのためにもちいる。
これが日本人のあり方であり日本の国体のあり方である。
それを私は六十年近くやってきておる。」

 

3)士魂商才

「しかし、私は金を尊重する。昔の侍が金を尊重することを知っておったならば私の先生が私に書いてくださった額にあるように
士魂商才 侍の魂を持って商売人の才を発揮せよ

この士魂商才が武士によって発揮されて日本の産業は、明治時代に外国のいいところを採り入れて、りっぱな事業家がたくさん出たと思うのです。」

4)私の人生は学生生活の延長

事業は金儲けじゃないのだ
社会のためにあるべきものであるという事業の社会性を私に教えられた。

これを私が「そうだ」と思って実行しておるのが、今の出光のこの経営のあり方なんです。」

5)過去の苦しみを楽しめ

「実に死にまさる苦しみをやってきた。
ところが八十を越しての私はその過去の苦しみを楽しんでいる。
私くらい一生恵まれた者はない。
八十を越して
「ああいい人生であった。あんな苦しみをしたが、あれがよかった。」

苦しみは、ああ苦しかったというだけですむ。
ところが、今日の一日一時間は長い。
その一時間を
「ああ よかった。」と過ごすのと
「悪いことをしなければよかった。」と思って過ごすのと…

これが人生の幸福だ。
人生の幸福というものは老後にある。
僕くらい幸せな者はありません。
ということは過去の苦しみを楽しんでいるということだ。
これが人生なのだ。

6)科学技術の進歩の前に人間の尊厳がされていなければならない

技術、科学の進歩の前に人間の尊厳が確立されてなければ、科学、技術の進歩を喜ぶわけにはいかない
不幸せとみなければならない。
これを我々が、解決しなければならない。
人間の尊厳を尊重するということが遅れている。
ということです。

そして、日本全体が十年、二十年、三十年後に今の若い人がそれをつくりあげて、そして、世界に示して世界の平和福祉に貢献するということが仕事であると思うのです。」

 

なるだけ苦労を重ねさせて難関を突破させる

精神的定款をわすれるな

過去の苦しみを楽しめ

科学技術の進歩の前に人間の尊厳がされていなければならない

 これらの出光佐三の創業者の言葉に、日本的経営のよきことが現れている。

2、      たどり着くまでの道程

 

即座に出光佐三のこれらの言葉を思い出すのは、日本的経営であって、今から16年前に父が亡くなるまで,父は出光興産との取引をして毎年出光興産からのカレンダーをもらい、その大きな壁掛けカレンダーがあって、いつもそれをわたしは見ていた。そのカレンダーは、出光美術館の絵画であったのだろう。

 

もうひとつは、昨年2013年第10回本屋大賞に出光佐三をモデルにした百田尚樹さんの「海賊と呼ばれた男」のモデルとして、この出光佐三さんが取り上げられるまでは、出光佐三を忘れるていた。

 

これら2つのことと、そして前述のBSアクアの小島社長の言葉があるから、日本的経営の出光佐三の創業者の言葉に戻り、たどり着いたのである。

 

出光佐三の言葉は、日本的な経営の神髄として、人は資本精神的定款をわすれるな、事業は金儲けではない、士魂商才、科学技術の進歩の前に人間の尊厳がされていなければならない、などは日本的な経営の神髄である。

 

(続く)

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